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楽天トラベルトップ > FINDING JAPAN & ME ココロが動く、を探しに行こう > #21 あったか湯けむりに包まれて、五感で感じる山里のおもてなし

FINDING JAPAN & ME  ココロが動く、を探しに行こう

澄んだ空気をまといながら、雪の融ける音や川のせせらぎに耳をかたむける。
そんな山里ならではの「時」と「空間」をこころゆくまで満喫することが出来る湯涌温泉街。
季節の風情が漂う中で、時が止まったかのような穏やかな静けさに包まれています。
自然に抱かれ、身体だけでなくこころまでほっと落ちつく
やすらぎのひとときへ出かけてみませんか。

photo by Takaaki Koshiba , realization & text by Yuko Hatakenaka

#21 あったか湯けむりに包まれて、五感で感じる山里のおもてなし。ゆったりと流れる時間の中で、身も心もほっこりあたたまる旅へ

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金沢の奥座敷とも呼ばれ、山里ならではの「時」と「空間」をこころゆくまで満喫することができる湯涌温泉街。時が止まったかのような穏やかな静けさは、自分を見つめ直す時間にぴったり。自然に抱かれ体だけでなく、こころまでほっと落ちつくやすらぎのひとときへ出かけてみませんか。

金沢市内から車で約20分。湯涌温泉街へ至る道路沿いに日本庭園のような小庭が印象的な「季節料理 つばき」を発見。

お昼の時間ということで、ランチ「雪」コース(1,500円)を注文。つるつるの柚子の寒天、歯ごたえ抜群の金沢春菊のごまあえ、粘りが強くきめが細かい自然薯のすりおろしといった前菜から始まり、弾力あるごま豆腐やワサビのアクセントがきいたかぶらの蒸し物、そして金沢名物の鴨治部煮(かもじぶに)など素材にこだわり素材をいかした懐石料理。

樹木を使用したテーブルや椅子がより趣を出している店内。木のぬくもりを感じながら食事を堪能。

500円プラスするとデザート(紅茶またはコーヒー付)も。のんびりと景色を見渡しながら、こころあたたまる素敵なランチタイム。

次に訪れたのは、自然豊かな山里で版画、染物、織物など数多くの体験が可能な「金沢湯涌創作の森」。今回挑戦したのはハンカチの藍染体験。優しく丁寧にレクチャーしてくれるので初心者でも安心。素敵な模様サンプルの数々にどんな模様を作ろうか迷ってしまいます。

ビー玉や箸、糸や輪ゴム等を使って思い思いにハンカチを絞ります。どんな模様になるかワクワクが止まりません。そしてついに染色に!

ハンカチを染める藍の液は天然素材にこだわり、化学染料を使わない伝統的なすくもを使用。液の中で5分程浸し、ひたすらもみながら色をなじませていきます。

世界に1つオリジナルの藍染ハンカチが完成!ハンカチは当日すぐに持ち帰りができるのも魅力のひとつ。絞りの具合で様々な形に変化した模様に、手作りの奥深さを感じました。

湯涌温泉街でまず立ち寄ったのが、温泉街の入口にある「湯涌温泉観光協会」。やさしい笑顔が素敵な事務局長の二又さんが出迎えてくれました。中に入ると机いっぱいに観光パンフレットが。金沢の情報をたくさん知ってほしいと豊富に取りそろえているそう。

次に、「湯涌稲荷神社」を参拝。狛犬は雪をかぶってなんだか愛らしい姿に。

神社の側に立つ大木。枝葉が伸びている様はまるで傘のよう。こんこんと雪が降り続ける中、大木の下に立つと雪から身を守ってくれました。神秘的な大木の偉大さを感じた瞬間。

湯涌温泉街の奥にある1周約500メートルの「玉泉湖」。雪化粧した山の輝きを眺めたり、雪解け水の音に耳を傾けたりと自然を感じる癒しの散歩コース。

玉泉湖の近くで見つけたのは昔、天然の雪を真夏に江戸幕府へ献上するために使われた貯蔵庫である「氷室小屋」。今もなおこの伝統は続いているそう。

冷えた足をホッと癒してくれたのが、「白鷹の足湯」。金箔を使用しているなど金沢らしい華やかさも演出。夕方になるとライトアップされ、更にあたたかいぬくもりの空間を演出しています。

足湯に入る際におすすめなのが、湯涌温泉の天然水と柚子果汁、砂糖だけを使用した無添加・無着色の地サイダー「柚子乙女」。やさしい柚子の香りとすっきりとしたのどごしは何度も口にしたくなるおいしさです。

この日宿泊したのは、湯涌温泉で唯一の貸切温泉が愉しめる大人の隠れ宿「湯涌温泉 かなや」。野の花をあしらったやすらぎの空間での夕食は特別なひととき。旬の海の幸やあつあつの釜飯、和の会席料理に創作料理など金沢や北陸ならではの豪華な夕食に舌つづみ。

空からゆっくりと舞い降りてくる粉雪が街灯の光に照らされ、とても幻想的な温泉街の夜。静かな時間に包まれながら、1日目が過ぎていきました。

翌朝、少し早起きして雪景色を見ながら露天風呂に入るのも贅沢な朝の過ごし方。鳥のさえずりや雪の解ける音をBGMに体も心もぽかぽか。

「湯涌温泉 かなや」には特別室と言われる部屋が全部で3つあります。その中でも、12.5畳と8畳の部屋に露天風呂が付いた部屋「椿」は、贅沢な時間を過ごすことができる至極の空間。広々とした空間で金沢の奥座敷の風情を満喫。

お茶を入れて、ふと目の前に広がる庭園や雪山の景色を眺める。極上の寛ぎをこころゆくまで堪能できる旅館で、静かに物思いにふけってしまいました。

旅館を後に訪れたのが「金沢湯涌夢二館」。美人画やデザイナー、作家など幅広い芸術の世界で活躍した竹久夢二の作品を展示。大正ロマンを感じながら、現代にも通じるデザイン美にこころ惹かれる時間。

お土産におすすめなのが、夢二が書いたデザインで作った「しおり」。女性や子供、一般の大人にいたるまで色んな人に喜んでもらいたいと描いたデザインだという。

次に訪れたのは、加賀百万石の名残りを今に伝える「金沢湯涌江戸村」。江戸時代の加賀藩を中心とした民家を移築して展示公開しています。写真は県指定有形文化財にも指定されている旧山川家。「生活そのものを体験することは難しい、だからこそ感じてほしい」そんな想いが江戸村には込められています。

奥に進むと、けん玉やお手玉が用意してある部屋も。タイムスリップしたかのような空間で、昔の遊びになつかしさを感じながらひと休憩。

この日は年に2回しか行っていない、消化訓練の日。普段なかなか目にすることがない光景に驚きの連続でした。

金沢湯涌江戸村を守っているのが、明るく元気な村長の土屋さんと金沢湯涌江戸村維持保存研究会の皆さん。「加賀百万石の文化や生活を伝えていきたい」そんな固い絆で結ばれているような気がしました。

湯涌温泉街を後に向かったのは、美肌と健康の湯として有名な深谷温泉がある北金沢。そんな北金沢の静かな山あいに自然の恵みをあますことなく最大限に生かした料理を堪能できる「いわな茶屋」があります。あたたかい木の香りが漂い、囲炉裏の風情を感じる部屋で、自然のあたたかさを感じて。

今回は、お店一番おすすめの「岩魚そば」を注文。ご主人自ら焼く炭を使って焼いたほくほくの岩魚の塩焼、周辺の野山で採取した新鮮な山菜と岩魚の天ぷら。そして、ミネラル豊富な医王山の伏流水を使用した自家製手打ちそばなど、ご主人のまごころがたっぷりつまった料理にこころもおなかも大満足。

しめにはそば湯を飲んで。わざわざ足を運びたくなる理由がたくさんつまったお店で、山里のおもてなしを堪能。

お店の前では、数万匹にもなる数の岩魚やごりの養殖も。山里の清らかな湧水を使い、ご主人の愛情が注がれているからこそおいしい岩魚が育つのだと実感しました。

山里ならではの景色やグルメを味わい、ゆったりと時が流れる非日常的な時間をこころゆくまで感じることができた今回の旅。心地よい穏やかな静けさに包まれた温泉街で、心も体も軽くなるそんなリフレッシュ旅でした。

今回訪れた場所
  【石川県金沢市】
つばき
住所:金沢市上中町巳1-2
    【石川県金沢市】
金沢湯涌創作の森
住所:金沢市北袋町エ36番地
    【石川県金沢市】
湯涌稲荷神社
住所:金沢市湯涌町
 
  【石川県金沢市】
玉泉湖
住所:金沢市湯涌町
    【石川県金沢市】
白鷺の足湯
住所:金沢市湯涌町
    【石川県金沢市】
湯涌温泉 かなや
住所:金沢市湯涌町イ56
 
  【石川県金沢市】
金沢湯涌夢二館
住所:金沢市湯涌町イ144-1
    【石川県金沢市】
金沢湯涌江戸村
住所:金沢市湯涌荒屋町35番地1
    【石川県金沢市】
いわな茶屋
住所:金沢市二俣町よ16