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FINDING JAPAN & ME  ココロが動く、を探しに行こう

復興の女神と称された「フラガール」の影で、震災後のいわき市の
立ち上げに、共に献身してきたスパリゾートハワイアンズの
「ファイヤーナイフダンサー」。素肌で炎を操る、危険と隣り合わせの
“命懸けの舞”に込められた、彼らの「おもてなしの心」とは。

photo by Nobuyuki Kobayashi realization & text by Rika Hiro

#42 鋭い瞳の奥に燃える、情熱と希望の炎。 全身全霊を捧げた、ハダカのおもてなし。

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復興の女神と称された「フラガール」の影で、震災後のいわき市の立ち上げに、共に献身してきたスパリゾートハワイアンズの「ファイヤーナイフダンサー」。素肌で炎を操る、危険と隣り合わせの“命懸けの舞”に込められた、彼らの「おもてなしの心」とは。

東京から電車で約2時間。憧れの“ハワイ”のバカンスを体感できる、あたたかな南国レジャー施設「スパリゾートハワイアンズ」へやって来ました。園内は子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の人々であふれ、その中には、いわきのご当地キャラクター「フラおじさん」の姿も。

子どもはもちろん、大人でもやみつきになる「ワンダーブラック」は、巨大チューブの暗闇の中を滑り落ちるスリル満点のスライダー。その他、園内には様々な形状のプール・スパが充実し、エステやグルメなども楽しめます。家族みんなで思い出づくりができるこの場所は、全国から笑顔が集まる“じゃぱにーず”ハワイなのです。

昼と夜に公演されるショーでは、生演奏されるポリネシアン音楽の穏やかな音色に聞き惚れ、本場顔負けのフラダンスの美しさや情熱的なタヒチアンダンスに釘付け。何より、フラガールたちの太陽のような微笑みに癒されます。

ショーを盛り上げるのは、フラダンスだけではありません。ハワイ・サモア諸島に伝わる“戦の勝利の舞”が発祥とされる「ファイヤーナイフダンス」は、素肌で炎を操り、次々と回転技や投げ技を繰り出す“命懸けの舞”。スパリゾートハワイアンズに在籍する「ファイヤーナイフダンサー」は、日本で数少ないその踊り手です。

スパリゾートハワイアンズの「ファイヤーナイフダンサー」は、幼い頃に先代ダンサーの姿に憧れ、プロの舞台に立つ道を選んだエネルギッシュな若者たち。自分たちのパフォーマンスで人々に本物の感動を届けたいと、日々肉体を鍛え、技術を磨く彼らの情熱には、究極の「おもてなしの心」を感じます。

舞台での闘争心むき出しの表情とは一転し、公演後の撮影会で見せるその表情はやわらかで、笑顔が魅力的な彼ら。衣装を脱いだ後はメンバー同士で趣味のネットゲームに熱中するという、いまどきの若者らしい一面も。そんな、凛々しさと親しみやすさを兼ね備えた彼らは、そのダンスと笑顔で、これからのいわき市をますます盛り上げてくれるに違いありません。

スパリゾートハワイアンズを後に、次に訪れたのは小名浜(おなはま)エリア。カラフルでかわいいゼリーが人気の「ゼリーの家」に立ち寄りました。遠方から数時間かけて買い求めに来るお客さんも多いのだそう。

ゼリーは寒天ではなくゼラチンで固めているため口溶けが良く、和風・フルーツ・ミルク系など色々な味が楽しめます。小名浜を訪れた際には、ぜひ旅のお土産に。

小名浜で次に訪れたのは、海辺に佇む広大な環境水族館「アクアマリンふくしま」。空を透過するガラス張りの建物がモダンで、海の生き物と直に触れ合える「蛇の目ビーチ」を併設しています。

やわらかな自然光が降り注ぐ館内では、海の生き物本来の姿が観察できます。一際目を引く「潮目の大水槽」には、福島県沖でぶつかる“黒潮”と“親潮”の魚たちが泳いでいます。

2013年9月。魚たちが優雅に泳ぐ「潮目の大水槽」前に、お寿司を堪能できる寿司処「潮目の海」がオープン。ここでは、持続的に安定供給が可能な魚のみが“ネタ”として提供されています。

時期によって寿司のネタは異なり、この日はブリ・キンメダイ・イワシなど(一皿六貫1,000 円)をいただきました。日本で初めて、水族館の中に寿司処を設けるというこの試みは、一見過激にも思えます。しかしそこには、命の尊さと、限りある海洋資源に目を向けて欲しいという、深いメッセージが込められていました。

「アクアマリンふくしま」から車ですぐの場所に、広々とした緑の芝生が続く三崎公園があります。公園内には展望塔「いわきマリンタワー」が立っており、屋上のスカイデッキに登ってみることに。

スカイデッキからの眺望は、太平洋やいわき市一円を一望できる大パノラマ。その絶景と心地よい潮風に、心癒されます。

翌日の朝。いわきに古くから湧く美肌の湯「いわき湯本温泉」を日帰り入浴で楽しめる、公衆浴場「さはこの湯」を訪れました。江戸の温泉情緒あふれる純和風の建物や、220円とリーズナブルな入浴料が魅力。

さはこの湯には内湯が2つあり、写真の八角形の檜風呂は「幸福の湯」。もう一方の「宝の湯」は岩風呂で、男女日替わりで楽しめるそう。浴室に入るなり、源泉かけ流しの硫黄泉の香りがふわりと立ち込めます。

江戸時代は、湯治客で賑わったと伝えられるいわき湯本温泉。「温泉は、地元の人々の元気の源なんですよ」。そう語ってくれたのは、さはこの湯に勤めて16年の山口さん。今も昔も、人々の心と身体を元気にする万能の湯で、旅の疲れもすっかり癒されました。

JR常磐線 湯本駅前には、いわき湯本温泉の足湯「愛湯物語」が。おしゃべり、つまみ食いをしながら温泉を堪能するのも至福。

温泉であたたまった後、温泉街にある食事処「おかめ」にやって来ました。木製のカウンター席や、壁の古いポスターが懐かしさを醸し出す店内。昼間からビールで上機嫌の常連さんの姿も。

店自慢のランチ定食は、震災後、少しでも地元の人々の助けになればと、500円という破格で提供されています。今もなお赤字のランチ定食は健在で、しばらくはこのまま続けて行くのだそう。

注文した「おかめ豆腐定食」は、揚げ出し豆腐にピリ辛のタレがからんだやさしい“おふくろの味”。大盛りのご飯と、お味噌汁、お漬物などが付いてボリュームも満点。これが500円という事実には驚きを隠せません。

「おかめ」の魅力は料理だけではありません。映画「フラガール」にエキストラ出演したこともある、名物女将の伏見榮子さん。「私の仕事は、料理じゃなくてお客さんの相談役なの」。そう微笑む女将さんのあたたかな人柄と、真心のこもった料理を求め、店内は十年来の常連客でいつも賑わっています。

次に訪れたのは、一年中おいしくて新鮮なトマトの収穫体験ができる「とまとランドいわき」。日本では珍しいガラス温室ハウスを持ち、温度・湿度はもちろん、日射量に応じて養液量までもコンピューターで一元管理されています。

ガラス温室ハウスの中には、いわきを代表する人気のブランドトマト「サンシャイントマト」がたくさん実っていました。年間の日照時間が長いいわき市で、太陽の光を惜しげなく受けて育った「サンシャイントマト」は、甘みと酸味のバランスが絶妙で美味!

出入口の売店には、トマトはもちろん、トマトソースやトマトゼリーなど、トマトづくしのお土産が販売されています。太陽の光に愛された、甘くてみずみずしいトマトを一度味わってみてください。

いわきの旅で最後に訪れたのは、震災からの再起を目指す人や、いわきを盛り上げたい人が集まる復興飲食店街「夜明け市場」。あたたかな提灯の明かりが揺れる通りは、懐かしい昭和の面影を残しています。

焼き鳥屋からイタリアンまで、様々な店が軒を連ねる中、この日はいわきの郷土料理が味わえる「和歌」を訪ねました。写真左下の「さんまのポーポー焼き」は、ミソ味のさんまのすり身をハンバーグにした小名浜の漁師料理だそう。いわきの地酒と共においしくいただきました。

和歌の料理はすべて、夜明け市場初の女性オーナー・高木クメさんの手作り。そのやさしい家庭の味に、ほっと心が休まります。いわきの人々のおもてなしの心に触れ、強く前向きに生きる姿に勇気をもらった今回の旅。今まさに歩み始めたばかりの夜明け市場で、いわきの明日に乾杯!

今回訪れた場所
  【常磐藤原町】
スパリゾートハワイアンズ
住所:福島県いわき市常磐藤原町蕨平50
    【小名浜寺廻町】
ゼリーの家
住所:福島県いわき市小名浜寺廻町7-16
    【小名浜辰巳町】
環境水族館アクアマリンふくしま
住所:福島県いわき市小名浜辰巳町50
 
 
  【小名浜下神白字大作】
いわきマリンタワー
住所:福島県いわき市小名浜下神白字大作93
    【常磐湯本町】
いわき湯本温泉 さはこの湯
住所:福島県いわき市常磐湯本町三函176-1
    【常磐湯本町】
足湯 愛湯物語
住所:福島県いわき市 JR常磐線「湯本駅」前
 
  【常磐湯本町】
食事処「おかめ」
住所:福島県いわき市常磐湯本町天王崎84
    【四倉町長友字深町】
とまとランドいわき
住所:福島県いわき市四倉町長友字深町30
    【平字白銀町】
夜明け市場
住所:福島県いわき市平字白銀町2-10