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街のあちこちに緑豊かな公園や神社、文化財があり、のんびりした時間が流れる郡山。ちょっと足を伸ばせば“美人をつくる湯”として知られる磐梯熱海温泉も。この春、電車や徒歩でのんびりめぐる郡山トリップへ出かけませんか。
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東京から電車で約1時間半。郡山に到着してまず向かったのは、郡山駅2階にある郡山観光案内所。一泊二日でのんびりめぐる郡山の見どころを案内してもらいます。
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穏やかな天気の中、もらったパンフレットを確認して、最初の目的地へ向けて出発です。
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最初に訪れたのは、江戸時代から続く和菓子の老舗「柏屋」。店内には色とりどりの和菓子が置かれています。特に柏屋の薄皮饅頭は郡山の名産品としてだけでなく、地元の人たちのお茶の間のお菓子として愛されている一品。ここでは、そんな薄皮饅頭を手作り体験してみることに。
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丸くしたあんこを皮で包む作り方が一般的ですが、柏屋の薄皮饅頭は皮にあんこを少しずつ足していくので、普通のお饅頭よりも口当たりがやわらかくなります。薄皮饅頭職人のくまちゃんが薄皮饅頭の作り方を丁寧に教えてくれました。
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伸ばした皮にあんこを継ぎ足して丸めて包む。素材がお饅頭へと変身していく姿に心躍ります。
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作ったお饅頭はその場で蒸してもらえます。うまく出来上がるかどきどき。
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8分待ったらできあがり!アツアツのお饅頭は併設されたカフェで食べることもできるそう。冷たいお饅頭と違ってできたてのお饅頭は皮もやわらかくてあんこもほくほく!
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次の目的地に向けて、かわいい赤べこの描かれたJR磐越西線に乗ってぶらり電車旅です。
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車内では、ふくしまデスティネーション・キャンペーンで企画された“食べる観光パンフレット”「おもてなし女子駅弁」をいただきました。
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福島産の食材の味が生かされたおかずが可愛く並んだお弁当は、ちょっとずつたくさん食べたい女子にぴったり◎あっという間に磐梯熱海駅に到着です。
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改札をでると駅前すぐに足湯を発見。毎日来ているという地元の方に混じってさっそく、”美人をつくる湯”として知られるお湯を堪能してみることに。
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お湯はとても肌触りがよく、ちょっと熱めのお湯にもすぐに慣れ、足元からぽかぽかと温まっていきました。簡易脱衣所や手荷物置き場もあり気軽に足湯を楽しめるのも嬉しいポイント。
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足湯を後にしてお宿へチェックイン。今回宿泊したのは、磐梯熱海温泉街の奥側に位置するこじんまりとした雰囲気が魅力の「湯のやど楽山」さん。お部屋で一休みしたら早速お風呂へ。しっとりと肌にまとわる柔らかなお湯を全身で堪能しました。
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楽しみにしていた夕食の時間。地産地消にこだわり、地元の契約農家さんから仕入れた新鮮な食材をいただけます。
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珍しいオープンスタイルのかまどレストランがあり、6つのかまどが並んでいます。10年前に「懐かしいおふくろの味を味わってほしい」との思いから始められたのだそう。炊きたてほかほかのおばんざいを楽しめます。
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かまどで炊いたごはんには“おこげ”ができていて、ごはんだけで何杯もいけちゃう美味しさです。
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地酒の「会津ほまれ」とともに美味しいお食事をいただきます。
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割烹着姿の女将さんの素敵な笑顔と優しい手作りの味に旅の疲れもすっかり癒されていきました。
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翌日、郡山市内に戻って訪れたのは開成山公園。園内には郡山の安積開拓時に植えられた桜が数多くあり、県内でも有数の花見の名所です。1,300本もの桜が咲き乱れる光景は実に見事です。
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ベンチに座って、郡山のソウルフード“クリームボックス”を食べつつひと休み。地元では学校の購買部に必ずあるそうで、郡山市民みんなから愛されているご当地パンなんだそう。
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厚切りパンのふわふわ感と練乳の入ったクリームが絶妙なハーモニーで、甘すぎず、ペロリといけちゃう美味しさでした。
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開成山公園からすぐの開成山大神宮を訪れました。伊勢神宮の御分霊が奉納されているため“東北のお伊勢さま”と呼ばれて古くから親しまれているそう。
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拝殿の木材も伊勢神宮から一部をいただいて建造されているのだそうで、伊勢神宮を模した独特な形になっていて、神聖な気持ちになります。
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開運招福をはじめ、様々なご利益があるとのことで、私たちもこの旅の無事をお祈りしました。開成山大神宮では、桜の開花時期に合わせて桜まつりも開催されるそう。
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次に訪れたのは、レトロな時計台が印象的な郡山公会堂。音楽都市郡山のシンボルで、レトロ建築と桜の見事な景観は写真スポットとしてもおすすめです。
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ランチに訪れたのは、昨年山形の有名イタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥田シェフが、「地元出身の料理人の手で、地元の食材の魅力を伝えるレストランを福島に作る。」との思いでオープンさせた”復興レストラン”の福ケッチァーノさん。
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料理長の中田シェフも福島のご出身。東京のフレンチレストランで10年修行されていたのだそう。
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見た目も華やかなランチセットを前に気分も上がります。地元の農家さんが丹精こめて育てたお野菜は色鮮やかでみずみずしい新鮮さが伝わります。
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シェフが「福島の美味しい食事を食べに来て欲しい」という思いを込めて作られたお料理は、福島の食材の美味しさが生かされた優しい味がしました。
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カウンター越しにシェフやスタッフの皆さんとお料理や食材について会話が弾む、カジュアルな雰囲気なので、観光客にも地元の方にもぴったりなフレンチレストラン。地元の方との素敵な出会いも郡山トリップのよい思い出になりました。
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ランチの後は、かつて学校として使われていた「安積歴史博物館」を訪れました。明治期の代表的な洋風建築で鹿鳴館を思わせる建物は国の重要文化財に指定されています。
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展示されている明治期から現在までの教科書は手に取ってみることもできます。歴史的に価値のある教科書が数多く並んでおり、教科書に載る教科書も展示されていました。
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レトロな雰囲気が漂う教室には、数十年前に使われていた机が並んでいます。机の落書きからも時代を感じることができます。
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続いて訪れたのは、駅前にある「郡山市ふれあい科学館スペースパーク」。NASAで実際に使われたことのある訓練装置や月面での重力体験ができる装置など、展示物以外にも楽しみながら宇宙について知ることができます。
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日本に5台しかない高性能な投影機を使用したプラネタリウムでは、郡山からみた夜空の星たちが無数に映し出され、丁寧に星の説明をしてくれます。天文担当のスタッフさんが季節ごとに趣向を凝らしたプログラムを考えて投影されているのだそう。なんと地上から最も高いところにあるプラネタリウムとしてギネスにも認定されているそう。
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館内を案内してくださるスタッフの方の制服もかわいい!科学館のキャラクターは、名誉館長を務める松本零士さんが手がけています。
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展望ロビーからは郡山市内が一望。駅の目の前のビルなので真下を新幹線が通る様子も楽しめます。郡山の景色を眺めながら今回の旅で出会った人や景色を思い起こし、また郡山を訪れたいと思いました。